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インビザラインとは

インビザライン(Invisalign)とは、アメリカのアライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.)が開発した 透明なマウスピース型矯正装置(クリアアライナー) を用いた歯列矯正システムです。コンピューターシミュレーションを活用して治療計画を立て、段階的にアライナーを交換することで歯を移動させます。

従来のワイヤー矯正とは異なり、インビザラインは 審美性が高く、取り外しが可能 であることが大きな特徴です。そのため、日常生活への影響を抑えながら矯正治療を進めることができます。

インビザラインの特徴

1. 透明で目立ちにくい

インビザラインの最大のメリットは、透明なマウスピース を使用するため、装着していても目立ちにくい点です。特に 人前で話す機会が多い方や、見た目を気にする方 に適しています。

2. 取り外し可能

インビザラインは 食事や歯磨きの際に取り外せる ため、口腔内の衛生管理が容易です。ワイヤー矯正では食べ物が装置に詰まりやすく、清掃が難しくなることがありますが、インビザラインではそのリスクが軽減されます。

3. 痛みが少ない

ワイヤー矯正に比べて 持続的で緩やかな力 をかけるため、装置による痛みや違和感が少ないのが特徴です。特に 装置が口腔粘膜に擦れることが少なく、口内炎の発生リスクも低減 されます。

4. AIと3Dシミュレーションを活用した精密な治療計画

インビザラインでは、iTero(アイテロ)スキャナー などの口腔内スキャニング技術を用いて、患者ごとに カスタマイズされた治療計画 を作成します。これにより、歯の移動をシミュレーションしながら治療を進めることが可能です。

5. ワイヤー矯正より通院頻度が少ない

ワイヤー矯正では1ヶ月に1回程度の通院が必要ですが、インビザラインでは 6〜8週間ごとのチェック で済むため、忙しい方でも治療を続けやすいメリットがあります。

インビザラインの適応症例

インビザラインは 軽度〜中等度の不正咬合 に適していますが、最近では適応範囲が拡大し、重度の症例にも対応可能になっています。

適応しやすい症例

  • 軽度〜中等度の叢生(歯のガタつき)
  • 軽度の上顎前突(出っ歯)
  • 軽度の下顎前突(受け口)
  • 軽度の開咬(オープンバイト)
  • すきっ歯(空隙歯列)
  • 過去の矯正治療後の後戻り

適応が難しい症例

  • 重度の骨格的な不正咬合(外科矯正が必要なケース)
  • 大きな歯の回転移動が必要な場合
  • 抜歯を伴うケース(最近は対応可能なことも増えている)

インビザラインの治療の流れ

1. 初診・カウンセリング

  • iTeroスキャナーやレントゲン撮影を行い、現在の歯並びを確認。
  • 治療の適応可否を判断。

2. 精密検査・治療計画の立案

  • 3Dシミュレーションを用いた治療計画を作成。
  • 治療期間や予想される歯の動きを確認。

3. マウスピースの製作と装着

  • 治療計画に基づき、専用のアライナーを製作。
  • 1日20〜22時間の装着を推奨。

4. 定期的なチェックとマウスピースの交換

  • 7〜14日ごとにアライナーを交換。
  • 約6〜8週間ごとに通院し、治療の進行を確認。

5. 保定(リテーナーの装着)

  • 矯正終了後、後戻りを防ぐためにリテーナーを装着。

インビザラインとワイヤー矯正の比較

比較項目 インビザライン ワイヤー矯正
審美性 透明で目立たない 金属ブラケットが目立つ
取り外し 可能 不可能
痛み 少ない ワイヤーの締め付けによる痛みが強い
通院頻度 6〜8週間に1回 4週間に1回
清掃性 取り外せるため容易 ワイヤーが邪魔で磨きにくい
適応範囲 軽度〜中等度 軽度〜重度

インビザラインの注意点とリスク

1. 装着時間を守る必要がある

1日 20時間以上 装着しないと計画通りに歯が動かないため、患者の自己管理が重要です。

2. 適応症例に限界がある

インビザラインは進化しているものの、外科矯正を要する骨格的な問題には不向き です。

3. リテーナーをしないと後戻りする

矯正後の保定期間に リテーナーを装着しないと、歯が元の位置に戻るリスク があります。

まとめ

インビザラインは 透明で目立たず、取り外しが可能なマウスピース矯正 であり、多くの患者にとって魅力的な選択肢となっています。AIと3Dシミュレーション技術を活用することで、精密な治療計画が可能となり、適切な装着時間を守ることで 快適かつ効率的な矯正治療 を受けることができます。

ただし、すべての症例に適応できるわけではなく、適応症例の選択や患者自身の協力が重要です。専門の歯科医と相談し、最適な治療方法を選択することが成功の鍵となります。